社団法人設立60周年記念式典



先達の意気尊び    未来への飛躍誓う

社団法人設立60周年記念式典

    公益社団法人日本柔道整復師会(以下、日整)は平成25年3月24日、社団法人設立60周年記念式典と祝賀会を東京ドームホテルで開催した。田村憲久厚生労働大臣をはじめ政界、官界など各界から多数の来賓を迎え、会員併せて400名が出席し未来への躍進を心新たに誓い合った。日整の歴史を遡れば、明治の医制改革により禁止令が出されていた、従前接骨業の復興を図り決起した萩原正会長の父、萩原七郎先生をはじめとする、先達諸兄が大正2年に結成した柔道接骨術公認期成会に辿りつく。同9年、内務省令にて柔道整復術が公認され、大日本柔道整復術同志会を発足。以後、名称を幾多に変更しながら艱難辛苦の道を切り拓き昭和28年11月、社団法人全日本柔道整復師会を発足し、唯一の社団法人組織として業界をリード。同48年3月に社団法人日本柔道整復師会に改称した。平成23年9月には明治以来、100年以上も続いた公益法人制度の大改革に伴い、信頼度の高い公益社団法人へ移行。社会との調和を尊重し国内外に貢献する広い視野に立った。萩原会長は式辞のなかで、千辛万苦により築いてきた柔道整復師界の長い歴史を振り返り、各界のご理解とご支援に深甚なる感謝の意を表した。さらに国民の期待に応えられる柔道整復術の継承と発展に意を注ぐ決意を示した。


総勢573名が栄えある受賞

    午前10時から橋本昇理事の司会で進行。記念式典に先立ち、日本赤十字社副社長の大塚義治氏が「赤十字社概観、社会保障雑感」と題して特別記念講演された。大塚氏は講演のなかで東日本大震災における日整会員の被災者救護および支援活動を取り上げ賞賛された。




    記念式典は午前11時から工藤鉄男副会長の開式の辞に始まり、国歌、日整会歌を出席者全員で斉唱した。
    萩原正会長の式辞に続いて田村憲久厚生労働大臣は祝辞のなかで、昭和28年に社団設立以来、国民の保健衛生に貢献してきたことに感謝の意を述べられた。この後、表彰式に移り田村大臣により厚生労働大臣表彰が直接手渡された。最初に柔道整復業務功労者30名の名前が読み上げられ、代表して青森県の佐藤金一会員が受賞した。次に労災補償行政関係功労者38名の名前が読み上げられ、代表して東京都の工藤鉄男会員が受賞した。以上の表彰が行われた後、受賞者を代表して佐藤金一会員が謝辞を述べた。
    続いて、会員外の方々に会長特別感謝状が贈られた。自社ホームページや報道機関を通じて柔道整復師、接骨院・整骨院の地位と知名度向上に尽力をいただいた功績により東建コーポレーション株式会社代表取締役の左右田鑑穂氏。日本伝統治療(柔道整復術)普及プロジェクトに対し貢献されたモンゴル国立健康科学大学のツェレンフー・ハグワスレン氏とダッシュツェレン・アマルサイハン氏・同大学付属医療技術大学のダルフ・ツェレンダグワ氏。医療法人社団宏友会栗原整形外科院長の栗原友介氏、上青木整形外科院長の皆川英成氏、中杉通り整形外科院長の林一徳氏。また、朝青龍関との交流によりモンゴル国に柔道整復術の普及活動のきっかけをつくられ、45歳で亡くなられた故・亀山実会員に会長特別表彰状が贈られ、真由美夫人に手渡された。


    会長表彰は、多年にわたり日整の役員として会務に精励し、業界の発展に貢献された74名の会員に贈られ、代表して宮城県の豊嶋良一会員が受賞した。会長感謝状は、多年にわたる献身的な努力によって業界の発展に尽くされた101名の会員に贈られ、代表して北海道の土屋淳会員が受賞した。永年業務精励会員表彰は、40年以上日本柔道整復師会会員として柔道整復師業務に精励し、地域社会の保健衛生に貢献された302名の会員に贈られ、代表して岐阜県の橋本佳幸会員が受賞した。会長特別感謝状は、開発途上国へ柔道整復術の普及活動のため、奉仕の精神をもって国境を越えた20名の会員に贈られ、代表して茨城県の河村亜希会員が受賞した。生涯学習高単位表彰およびボランティア高単位表彰は、連続4 年間にわたり高単位を取得された285名の会員に贈られ、代表して長野県の内山富之会員が受賞した。以上の表彰が行われた後、受賞者を代表して豊嶋良一会員が謝辞を述べた。受賞者は総勢573名。

日本赤十字社へ寄付

    すべての表彰式が終了した後、社団設立60周年を記念して寄付金贈呈を行い、萩原会長から日本赤十字社副社長の大塚義治氏へ寄付金200万円が手渡された。引き続き自由民主党国会対策委員長の鴨下一郎衆議院議員、横倉 義武(社)日本医師会会長(代読・羽生田俊副会長)の来賓各位が祝辞を述べられ、安倍晋三 自由民主党総裁 内閣総理大臣の祝電が披露された。式典は厳粛に執り行われ、松岡保副会長の閉式の辞により終了した。午後1時からは祝賀会を催し60周年の節目を祝った。